早朝6時、まだ薄暗い台所で、私は冷蔵庫から卵を取り出そうとしていた。日の出前の静かな時間。突然、腰に走った激痛が私を襲った。まるで体の中心から何かが引き裂かれるような痛み。私はその場で足元をすくわれ、倒れ込んでしまった。
「痛い……!」
声も出ないほどの激痛に、私はそのまま床に横たわった。どうしてこんなことが起きたのか、理解できない。普段と変わらない日常が、あっという間に崩れ去った。目の前がぼやけ、息も乱れる。そんな時、夫の声が遠くから聞こえてきた。
「何だ、どうしたんだ!」
私は苦しみに耐えながらも、必死に彼に助けを求めた。「痛い……、動けない……」。彼はすぐに駆け寄ってきて、私を抱き起こし、動けない私を必死に支えながら、救急車を呼ぶ手続きを始めた。緊急事態に冷静を保とうとしているが、明らかに焦っているのが伝わった。
「すぐに来るから、耐えて!」
数分後、救急車が到着し、私を乗せて病院に向かう途中、私はふと冷静さを取り戻し、周囲を見渡した。だが、その時、私の心臓が急激に跳ね上がるような感覚に襲われた。
救急車内で、私はあまりにも近くに迫る隊員の顔に気づいた。その隊員は私を見つめているものの、表情が硬く、明らかに何かを気にしている様子だった。私の痛みに耐えている最中、ふと、彼が小さな声で何かを呟いたことを耳にした。
「……これ、病院じゃないな。」
その言葉に私は一瞬、混乱した。どういう意味だろうか。どうして救急車で運ばれているのに、病院じゃないと言われたのか。しかし、隊員はすぐに携帯電話を取り出し、何かを確認した後、すぐに話し始めた。
「警察直行だ。」
その言葉が私の耳に重く響いた。思わず目を見開く私を見て、隊員はさらに小さな声で続けた。「申し訳ないが、君の状態が……警察の管轄になる。」
私はその意味がよく分からなかったが、何か不安を覚えた。
頭が混乱し、さらに痛みが強くなるばかりだった。夫が焦った表情で隊員に問いかける。
「えっ、どういうことですか? うちの妻は今、明らかにけがをしているんですよ? どうして警察に……?」
隊員は少し戸惑いながらも、苦しげに答えた。「申し訳ないが、これは単なる怪我ではない可能性が高い。詳しく調べないといけません。」
その瞬間、私はようやく気づいた。私の身体に何か異常があったのだ。それがただの激痛ではなく、何か不正なことが絡んでいるのではないかという直感が、私をさらに恐怖へと引き寄せた。体が冷たくなり、手が震えるのを感じた。
夫も驚きの声を上げた。「まさか、そんな……。」
救急車内は一瞬にして緊張が走り、隊員は急いで電話をかけ続けた。その様子を見て、私は思わず心の中で問いかけた。「何が起こっているんだろう? 一体、私の体に何が起きているのか。」
そして、救急車は警察署へと向かっていた。病院ではなく、警察が私の待つ場所となった。
私はその道中、何も答えることができず、ただただ心の中で恐怖が膨らんでいくばかりだった。
夫の顔は見当もつかないほど暗く沈んでいた。彼は私を心配しながらも、何が起こったのか全く理解できない様子だった。私はただ、今すぐにでもこの状況を解決してほしいと願うばかりだった。
そして、数分後、警察署に到着した。私を担架から降ろし、警察の担当者が待機している部屋に連れて行かれた。そこで待っていたのは、何も知らない私にとっては全く予想外の展開だった。
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