運転するのが久しぶりで、しかも慣れない都内。緊張が伝わる車内で酷く緊張しながら乗っていたら、急に真っ黒な雲が広がり酷い土砂降りにあってしまいました。
ただでさえ運転が危うい中、この土砂降り......。
赤信号で止まっている間も、私は一刻も早く無事に家に着きたい気持ちでいっぱいでした。
信号が青になりましたが、なぜか車が動きません。慌てた様子の夫がいます。4車線道路で、後ろにはもちろん後続車がいます。
後ろの車に頭を下げる仕草だけをして、どうしようと慌てていました。すると、その車から大学生くらいでしょうか、若い男性が2人、土砂降りの中で躊躇もせずに出てきてくれました。
車が動かないと話すと、なんとも手際よく、お1人が他の車線走行中の車を停めて下さり、私たちの車を左側に運良くあったガソリンスタンドまで押してくれたのです。
あっという間の出来事でろくにお礼も言えず、彼らはびしょ濡れのまま笑顔で車に乗り込み立ち去りました。その後、バッテリーの不具合を直してもらい、無事に帰路に着く事が出来ました。
酷い土砂降りの中、怒鳴られても仕方ないような場面で助けてくれたお2人に、30年近く経った今も本当に心からありがとうと言いたいのです。
あの日からしばらくして私は無事に出産し、その娘も2年前にお嫁に行きました。土砂降りにあうと必ず思い出すありがたい思い出です。
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